いつまでも若くありたい!ってムシが良すぎるのか?
「兄ちゃん、高校生やったら、1800円でエエで~」
これ、サラリーマンになって3年目、年齢は25~6歳の頃に、散髪屋のおっちゃんから言われた言葉です。
私、童顔のせいなのか、昔っから実年齢よりも若く見られてきました。
それが良いのか悪いのかは意見の分かれるところでしょうけど、私自身、会社に勤めるようになってから、若く見られるのがすごくイヤだったんです。
どうしても軽くあしらわれてしまうので。
でも歳を取った今、若く見られることが嬉しく感じるようになってきました。
そして、それ以上に
「若くありたい!」
と思うようになってきたんです。
今回は、このあたりのお話を。
散髪屋でのやりとり
さて、冒頭の散髪屋でのやりとりです。
はじめて入った散髪屋で、ひとあたり髪を切ってもらった後おっちゃんは、私のことをマジで高校生だと勘違いしたのだろうと。
だから、
「兄ちゃん、高校生やったら、1800円でエエで~」
と言ったのだと思います。
頭の中で、
「高校生だったら1800円、大人だったら2200円。
このまま、高校生料金を払えば、400円も得!」
との考えがよぎりました。
でも、社会人3年生にもなっているのに高校生と間違えられた悔しさのほうが強くて、
「おっちゃん、オレ、こう見えても、もう25やで」
と答えたんです。
すると、おっちゃんは、
「そやったんかいな。それはすまん、すまん」
といって、今は無き「マイルドセブン」を差し出し、おまけに火まで点けてくれました。
私は、深々と煙を吸い込み、満足して2200円支払いました。
つまらんプライドが発動して「実より名を取った」?わけですが、それはそれで良かったかなぁと。
若く見られると損をする
私だけの考え方かもしれませんが、社会人、特に男性サラリーマンは若く見られると損をするのではないか、と思っています。
というのも、若いということだけで、交渉時に「なめられる」ことが多く、それだけ余計なエネルギーを使わなくてはならないでからなんです。
相手からなめられると、交渉ごとで不利になります。
そしてそれは、「得たい果実」が得られにくくなっているわけで、自分のプライド?の問題もさることながら、
- 仕事で自分が実現したいことがやりにくくなる
- 所属組織の不利益になる
ことを意味します。
ぶっちゃけ、「仕事ができない奴」とみなされる要因となるわけです。
なので、相手の「なめてくる気持ち」を払拭しなければならないのですが、これって仕事の本質的ではない部分にエネルギーを使っているわけですから、やっぱり損をしているんですよね。
若く見られないためにやったこと
それがすべてではないにせよ、自分は若く見られるので、なめられることが多い。
そう自覚していた私は、社内での交渉・調整では、
- あえてコワモテを装ったり
- 相手の外堀を埋めたり
- 場合によっては、相手の年齢や入社年次を事前にリサーチして、トラップを仕掛けたり
なってことをやっておりました。
最後のトラップは、相手が自分よりも後輩のときに、すごく効果がありましたね。
社内調整で、こちらはいつものように丁寧かつ下手で対応していると、図に乗ってくるヤツっていますよね。
言葉使いはタメ口からさらに荒くなって、そのうち、「お前呼ばわり」の命令口調になるおバカさんです。
そういう奴は、大体、年齢で上下を判断するからこんな態度に出ているので、逆にこちらの年次が上だと分かると手のひら返したように下手に出てくるんですよ。
で、ひとあたり話が済むまで、こちらは敬語を続けたうえで、
「ところで君、さっきからエラソーな口の利き方をしているけど、一体、どういうつもりなの?」
と問いただすんです。
最初はキョトンとしますが、そのうち、こちらのほうが先輩だと分かると、平謝りに謝ってきます。
そして、それ以降は、罪の意識を感じているのか、通常の年齢上の上下関係以上に気を使った対応をするようになり、こちらの言い分を通してくれるようになるんですよね。
*相手の素性が分かった途端、コロコロと態度を変えるくらいなら、初めから丁寧に対応すれば良いのにね。
最初から「こちらのほうが年次は上」と分からせて交渉するよりも、一旦、相手に「自分のほうが上」と思わせておいて、それをひっくり返すほうが効果は大きいです。
で、このトラップをかけて交渉を有利に進める、なんてことをやっていました。
(これはこれで、メンドくさかったですけど)
そのうち、「あいつ、なんか鬱陶しいヤツだぞ」と思われるようになり、また、歳をとって役職に就いてからは、露骨な「見下し」は受けなくなりました。
ちなみに、総務の仕事をしているとき、ややこしい外部との折衝や交渉をやってたんですけど、「若く見られる」対応で考えた交渉術が役にたったように思います。
もっとも、一番効果があったのは「外堀を埋める」で、一番最後の手の平返し手法は、同じ会社の中でしか通用しませんけど。
若くありたい!と思うようになった
歳を取った今も、実年齢より10歳くらい若く見られます。
若い頃は歳相応に見られたいという思いが強かったのですが、今は若く見られることがちょっと嬉しいし、それ以上に、
「若くありたい!」
と思うようになりました。
40歳代のなかばあたりから、体力がガクンと落ちたなって感じるようになりましたし、やれ、腰が痛いだ、ヒザが痛いだと、お爺さんみたいな愚痴を言うようになってきたんですよね。
そして今、鏡を見たときに、
「え?!すっごい老けてる」
と思うことがあるんですよ。
それは、「シワ」。
自慢じゃないですが、髪はふさふさで、白髪はほとんどありません。
肌もシミや小じわはほとんどなく、年齢よりはずっとハリがあるほうですので、今でも歳より若く見られるのでしょう。
だけど、目の下にある「シワ」は、ハッキリクッキリと深くなってるんです。
鏡でシワを見たら、
「うわぁ~、なんかジジ臭くなったなぁ」
って。
そして、
「あぁ、歳は取りたくないなぁ。若くありたいなぁ」
と思ってしまうんです。
女性が
「いつまでも若くありたい!」
と、高価なアンチエイジングの化粧品を買ったり、プラセンタの注射を打ったりしてますよね。
以前は、
「別にいいじゃん。どうせ、歳を取ればババアになるんだから」
なんて思ってたんですが、いざ、自分が老いを自覚すると、女性陣の気持ちが良~くわかるようになりました。
おわりに
今さらムシが良すぎるとは分かりつつも「若くありたい」と、おっさんながら風呂上りには保湿剤を塗るようにしました。
使っているのがこちら。
効果のほどは・・・、ある!と言い切れるほどではないけれど、何となくあるような気はしています。
少なくとも、肌のパリパリ感はなくなりましたよ。
ということで、以上、
「若く見られるのがイヤだったのに、いつまでも若くありたいと思うようになった」
なんとも、ムシの良い話でした。